ミルトスの木かげで

旧はちことぼぼるの日記

God Bless you!!

まことのいのちを得るために…
……so that they may TAKE HOLD OF THE LIFE THAT IS TRULY LIFE.
(第一テモテ6章18節 写真はミルトスの花)

MEMO:フリーマン・ダイソン

 

 共生という現象に関して私が最も素晴らしいと思っているのは、太陽と地球の間にも生命と全く同じような共生関係があるということです。

 太陽系の創世記を考えてみましょう、元々太陽系は一つの大きなガスの雲でした、それから、その雲がガスと核にに分離し軽い水素とヘリウムは太陽となり重い物質が固まり、凝縮して地球となりました。太陽と地球の分離が起きたのです。それから10億年も経った頃、二つの天体は互いに協力しあって、今度は生命を生み出しました。

 これは、生命の進化で起こった事と、とてもよく似ていると思います。生命の進化ではまず様々な構造や生き方を持った生物が次々に生まれ分化していきました。さらに10億年経ってこうした生物達が再び集まって共生関係をつくり、新たな生命を創造したのです。ほとんど全ての動物の体の中には、ほかの生命が共生しているのです。このような分離したり一緒になったりすることは進化にとって非常に重要な事なのです。

 私たちが全てを理解できる、と考える理由などどこにもありません。だからこそ、宗教がまだ大切なのです。私たちに理解できていない全ての事がその中にあるからです。宗教と科学の間に根元的な矛盾は無いのです。科学と宗教が相反するという考えた方は最近になって生まれたモノです。

 17世紀や18世紀の頃には宗教と科学はお互いに助け合っていたのです。少なくとも西洋の歴史ではそうでした。19世紀になって進化に対する論争があって初めて敵対するようになったのです。私はその時代はもう終わったと思います。今では科学者が宗教的であってはいけないとか、宗教者が科学的であってはいけないという理由は全くないのです。科学と宗教は宇宙を異る視点から見ているだけです。どちらも大事なのです。著名な物理学者ニールス・ボーアはこんな事を言っています「自然は一つの視点から見るにはあまりにも精妙である。」と。

 1995年にTBSで放映された「未来からの贈り物」という番組での、宇宙物理学者フリーマン・ダイソンのインタビューからの抜粋らしい。調べものをしていて偶然見つけた。出典はこちら。へえー!と思ったので、メモ。


 メモついでに、こちらも。『ホーキング、宇宙を語る』より(p.169)。

なぜ宇宙がまさにこのやり方ではじまらなければならなかったのかを説明するのは、われわれに似た存在を創造しようとする神の意図的な行為として見るのでなければ、たいへんむずかしいだろう。

 ホーキング無神論者として有名だけれど、それでもこういう言い方を随所でしているのは興味深い。もっとも、これもドーキンスに言わせると、科学者がうっかり口にしてしまう「宗教的な比喩」に過ぎないらしいが。(^_^;;

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