ミルトスの木かげで

旧はちことぼぼるの日記

God Bless you!!

まことのいのちを得るために…
……so that they may TAKE HOLD OF THE LIFE THAT IS TRULY LIFE.
(第一テモテ6章18節 写真はミルトスの花)

カエル/旅行6日目

 ケンが学校からもらって来たカエルは、私たちの留守中、大学院生の手によって面倒を見てもらい、わが家に戻ってきた時にはしっぽが完全になくなり、立派なカエルに育っていた。(「ケンタロウ」とケンスケが命名。)おたまじゃくしのうちは市販のエサでよかったのだが、カエルになってからはそうはいかない。生きて動いている(飛んでいる)虫でないと食べないそうで、調べてみたら、カエルを飼育するためにはエサにする虫(ショウジョウバエなど)も一緒に飼育するものらしい。ひえー。ちなみにペットショップにはカエルなどのエサ用のコオロギも売っているらしいが、うちのカエルは親指の先くらいのサイズなので、コオロギでは大きすぎる。
 ケンタロウのエサ、どうしよう、どうしよう、と言っているうちに何日も過ぎ、このままじゃ死んじゃうよ、とついに今日、ぼぼるパパが庭にでて、何匹か生き餌を捕まえて来た(小さなハエとかクモとか)。ケンタロウは、5ミリくらいの深さの水に、大きな石(実はプラスチック製)が入った蓋つきの水槽に入っている。そこにハエを入れてみたが、しばらく飛ぶうちに水の中に落ちて溺れてしまった。一方、ケンタロウは微動だにしない。死んでしまってはエサにならなくなるので、水の中からハエを救出し、爪楊枝の先にしがみつかせ、ケンタロウの目の前でチョロチョロと左右に振ってみる。カエルは動いているものに反応するので、そうしないとエサとして認知しないらしい。鼻の先で動かしても、目が左右に離れているケンタロウの視界には入らないのか、どうも反応がない。鼻先を爪楊枝でつつくと後ずさりする。顔のまわりを半円を描くように動かしてみると、パクッ! ようやく食いつきました! そうやって、今日はハエを二匹食べさせましたよ。(クモは溺れ死んだ。)やれやれ、何と世話のやけること。しかも肝心のケンは留守だし。ケンが帰って来たら、虫取りはケンの係にしなくちゃね。

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 さて、旅行六日目の話。
 私たちが宿泊していたホテルは、チャイナタウンとリトルイタリーの境目近くにあったので、朝はリトルイタリーまで歩いてカフェで朝食をとることにした。リトルイタリーまで行くのにまずはチャイナタウンを通り抜けるのだが、朝からまぁ賑やかなこと。魚屋さんとか肉屋さんとか八百屋さんとか乾物屋さんとか。乾物屋さんには乾燥ヒトデが売っていたし、肉屋さんの店先には逆さにつるされたニワトリが何羽もぶら下がっていた。首もついたままで、結構キョウレツ。
 中国語の看板が立ち並ぶ通りを過ぎていくと、突然雰囲気が変わってリトルイタリーに入る。早朝から開いているカフェなら朝食になるようなパンなども当然あるかと思いきや、私たちが入ったお店にはケーキやクッキーしかなかった。しかも高い。一切れ7ドル50セント(大きい一切れだったけど)。6人で三切れ注文し、それからコーヒーやジュースなど。コーヒーはさすがに美味しかった。
 朝食後はホテルに戻ってチェックアウト。それから荷物を抱え、地下鉄でワシントンスクエアのあたりまで出て、ニューヨーク大学へ。ぼぼるパパが一緒にワークショップの準備をしているMITのマーシャル博士が、今学期はサバディカルでNYUにいるため、パパはマーシャル博士とミーティング。エミは音楽学科を訪問し、残りの4人はNYUのブックストアや近くのカフェで時間をつぶす。NYUのブックストアが楽しくて、そうでなくても荷物があるというのに、両手に抱えるほどの本をみんなで買ってしまった。(大学の本屋なのに、なぜか子供向けの本などもあるのだ。)
 昼食は近所のカフェのサラダバーで。NYのサラダバーは優れもの。何十種類ものトッピングの中から好きなものを選び、グリーンの野菜の中に加え、好みのドレッシングで合えてもらう。そう書くと特にたいしたことないようだけど、目の前でやってもらうとなかなか感動的だったのだ。美味しかったし。
 昼過ぎからは、自由の女神を観に、バッテリーパークへ。まずは地下鉄駅まで歩いてから地下鉄に乗車。この日の気温は前日までよりは多少下がったけれど、それでも90度以上。風はさわやかで日陰に入れば気持ち良かったけれど、日向を歩くと結構キツかった。最初は、近くまで行かなくてもいいよねと言っていたのだが、バッテリーパークからの眺めでは、やはり遠くてほとんどよくわからない。暑さでもうあんまり動きたくなかったこともあり、フェリーに乗って自由の女神の近くまで行くことに。
 長い列に並んでチケットを買い、乗船するまでの列もセキュリティーが厳しく、長かった。眺めが良いようにと最上段のデッキにのぼったが、日が照りつけて結構しんどい。それでもフェリーが動きだし、自由の女神の近くまで来た時は一生懸命写真を撮りました。マンハッタンの景色も、船から観る方がサマになるし。
 フェリーの所要時間は1時間半くらいで、自由の女神を通り過ぎたら、後はボーっとしていただけ。(汗)
 船を降りると水を買って水分補給。ワールドトレードセンターの跡地に行ってみようと言うことになり、歩いて地下鉄の駅まで行って、地下鉄に。ところが、WTCの最寄り駅は工事で閉まっていたため、通り過ぎて遠くまで行ってしまい、暑い中をひたすら歩いて戻った。そうこうしているうちに夕方5時頃になり、WTCの歴史や911について説明してくれるビジターセンターの閉館時間が近づいて来たため、結局、跡地を見ただけで終わり。跡地では現在ビルの工事中。
 再び地下鉄で42丁目まで上がって行き、夕食は吉野家で。GoGoカレーと言い、吉野家と言い、NYに進出している日本のファストフードは素晴らしい。現地の人にも愛されている様子だったし、安くて美味しかった。
 荷物はあるし、暑いしで、その日のNY観光は早々に切り上げ、バスに乗ってかきごおり先生のお宅にまで戻ることにした。
 約一時間のバスライドは快適だったものの、微妙に行き先の違うバスに乗ってしまったらしく、終点まで行ったのに、目指すバス停が出て来なかった。ぼぼるパパが運転手さんに聞くと、降りて別のバスに乗り直すように、と言われた。そして運転手さんは振り返り、私に「あなたはどこまで行くの?」と聞くので、「彼と一緒です。子供たちも…」4人の子供たちが次々に顔を出したのを見て運転手さんは私たちが哀れになったのか(?)「乗っていていいわよ。私がそこまで連れていってあげるから。」何と優しい運転手さんでしょう! 彼女はバスを回送にすると、私たちが降りる予定のバス停まで連れて行ってくれた。本当に助かりました。感謝感激。
 かきごおり先生のお宅についてから奥さんにその話をすると、行き先の違うバスに乗ってしまう人は時々いるけれど、バスの運転手さんが連れてきてくれたという人は初めてですよ!と驚いておられた。
 冷たい麦茶とスイカで迎えてくださり、疲れていた私たちはほっと一息。かきごおり先生のお宅には、この晩と次の晩を泊めていただくことになっている。広い地下室を私たちのために開放してくださり、とてもリラックスして休むことができた。初めてのお宅なのに、初めての気がしなかったのは、私たちが図々しいからなのか、先生のお宅がホスピタリティーに満ちていたからなのか… きっと両方でしょう。本当にありがとうございます。かきごおり家での楽しい交わりについては、また明日…

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