ミルトスの木かげで

旧はちことぼぼるの日記

God Bless you!!

まことのいのちを得るために…
……so that they may TAKE HOLD OF THE LIFE THAT IS TRULY LIFE.
(第一テモテ6章18節 写真はミルトスの花)

映画「Proof」を観る

今日ははちこと二人で最近封切りになった「Proof」という映画を観てきた。この映画は舞台がシカゴ、それもシカゴ大学で、2年前にキャンパスで大々的にロケーションをやっていたのが、やっと作品となったのである。アンソニー・ホプキンス扮する、精神病をわずらったシカゴ大学の数学科教授の次女キャサリン(グウィネス・パルトロー)を中心に話が展開していく。死んだ父親が残した世紀の証明をめぐって、それが本当に父の手によるものかどうか、父のかつての大学院生もからんで、真相が解き明かされていく。ストーリーラインはシンプルで役者の数も少ないが、心理描写は重厚で(とくに、グウィネス・パルトロー)「ビューティフルマインド」とは全然違った意味で印象に残る映画だった。

原作者がシカゴ大学の卒業生なので、シカゴ大学とシカゴ市の風景がふんだんに出てくる。自分の日常世界と映画の世界がここまで一致するという経験は過去になく、なんか不思議な気分だった。あ、あれはロックフェラー・チャペル、あそこはミッドウェイ、これはエッカート・ホール、といちいち職場の各スポットが特定できてしまう。ノースウェスタン大学の数学科も登場していた。

ネタバレになってしまうが、ちょっと興味のあった一場面を紹介。キャサリンが父にノースウェスタン大学の数学科に行くことに決めたと伝えると、父は「なぜシカゴ大学じゃだめなんだ」と問いただす。それに対してキャサリンは「だって、シカゴ大学にはお父さんがいるじゃない。お父さんの講義を聴くなんて、なんだか変よ」と答える。これはうちのエミと私の間で最近交わされた会話と正反対だったのだ。

エミ 「あたし、シカゴ大学に行ってお父さんの気象学の講義とろうかな。面白そうじゃん」
ぼ 「ええー、それはかんべんしてほしいなー」

いや、正直、学科を問わずシカゴ大とノースウェスタン大だったら(少なくとも自分の娘には)ノースウェスタンにしとけ、と言うんじゃないかと思う。自分が教えているキャンパスで娘が学んでいるというのは妙な気分だ。

閑話休題:この映画の邦題は「プルーフ・オブ・マイ・ライフ」となっているようだが、一応、数学の証明がテーマになっているので、野暮な修飾語を並べずシンプルに「プルーフ」と訳してほしかった。もっとも劇中、肝心の数学の証明の描写は充分とはいえず、それだけがやや物足りなかった。

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