「現在の痛みは過去の幸福の一部なのだ」
The pain now is part of the happiness then. That's the deal. --C.S. Lewis
この引用は、「永遠の愛に生きて」という、CSルイスの生涯を描いた映画からのもの。奥さんをガンで亡くしたルイスは、映画の最後にこう言うのだそうだ。
「失うことがこんなに辛いのに、どうして愛そうとするのか。答えはわからない。それでも私は愛することを選んだのだ。私は、少年のときと成人してからの二度、このことについて選択を与えられた。少年の私は安全を選び、誰も愛さないことにした。しかし、大人になった私は、愛して苦しむことを選んだ。現在の痛みは過去の幸福の一部なのだ。そういうものである (The pain now is part of the happiness then. That's the deal.)」
is a part of ではなく、is part ofと言っているところから、痛みが幸福の単なる「一部」なのではなく、両者がもっと深いところでつながっているという認識であるのがわかる。この映画に関する記述は、『魂の窓』(ケン・ガイア 上野五男訳 地引網出版)で読んだのだけど、ガイアも「苦痛は、愛という生地に、ほどけないように編み込まれている」と言っている。
なるほど… 「痛み」がないことを「幸福」と呼ぶのでなく、喜びも痛みも全てひっくるめて、それだけ深く人生を共有できる人に巡り会えたことを「幸福」と呼ぶのかな…