ミルトスの木かげで

旧はちことぼぼるの日記

God Bless you!!

まことのいのちを得るために…
……so that they may TAKE HOLD OF THE LIFE THAT IS TRULY LIFE.
(第一テモテ6章18節 写真はミルトスの花)

「万能細胞」/神の知恵を求める

 今朝、ぼぼるパパと盛り上がった話題。

 日米の研究者が、それぞれ別々に「ヒトの皮膚から胚性幹細胞ES細胞)と同等の全能性を持つ「万能細胞」をつくり出すことに成功した」らしい。

 しばらく前に紹介した「ドーキンス対コリンズ」の、クリスチャン生物学者・医学者フランシス・コリンズの本の中で、巻末でかなりのページ数を割いて科学や医学の分野における生命倫理について論じられており、そこでも胚性幹細胞やクローニング(クローンをつくること)について言及されていたのを読んだばかりだったので、上記のニュースに目が留まった。(トリビューン紙でも一面で大きく報道されていたし。)
 胚性幹細胞ES細胞)は受精卵で作られる細胞株で、その動物のあらゆる細胞組織(tissue)に分化する全能性を持つため、再生医療への応用が注目されている。しかしそれを抽出する時には受精卵を壊すことになるため、倫理的に問題があると大きな議論を呼んでいた。しかし去年の夏に、マウスの皮膚細胞からES細胞並みの万能細胞(iPS細胞)を作ることに成功し、今回はヒトの皮膚からiPS細胞を作ることに成功したそうで、すごい業績らしい。これはライト兄弟が初めて飛行機を飛ばした時に匹敵するとか言われている。
 コリンズの本の中でも、受精卵を介さないで万能細胞を作り出すための研究が現在進んでいる、というようなことが書かれていたので、おお、ついに出てきたか、と、普段はサイエンスの話題には疎い私も、思わず記事を読みふけってしまった。

 それにしても、一般的には科学の発達は人間にとって好ましいことだけれど、やはり「生命」の領域に関わってくると、倫理面において線引きが難しくなってくるのだろうな。クローニングとかオーダーメイド医療(Personalized Medicine)とか。人間は、知識だけが増し加わっても幸せにはなれないと思う。その知識をどう用いるかの知恵が必要。私はもちろん知識や技術を否定はしないけれど、猛スピードでそれらが増し加えられている今の時代に生かされている者として、へりくだってますます主の知恵を求めていくことの大切さを思わされる。

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