ミルトスの木かげで

旧はちことぼぼるの日記

God Bless you!!

まことのいのちを得るために…
……so that they may TAKE HOLD OF THE LIFE THAT IS TRULY LIFE.
(第一テモテ6章18節 写真はミルトスの花)

旅行4日目 〜Old and New〜

 昨日はついに、プリンストン入り。キャンパスが見えてきた時、なつかしさに涙が出そうになった。
 相変わらずプリンストンのキャンパスは美しいのだが、今、東海岸は熱波に見舞われていて、連日ものすごい暑さ。昨日も日中は104度(40度)まで上がった。6月のこの時期にここまで暑くなるのは珍しい。暑さのため、なかなかゆっくりあたりを散策という気にはなれなくて、それがちょっと残念。
 午前中は、エミとパパは大学のツアーに参加、私は下の3人を連れて、町のお店をぶらぶら。お昼は数年前に卒業生の寄付によって新しく建設されたという建物のカフェテリアで。アメリカの大学では卒業生による寄付というのは、重要な財政源。そして実際、巨額の寄付をする人たちが大勢いるのだから驚く。
 午後はなつかしの心理学科をまず訪問。昨年引退したはずの私の指導教官だったサム・グラックスバーグ博士は、今でもここに研究室を構えておられるので、いるかな〜と思って覗いてみた。通い慣れた建物の三階の奥の隅を陣取る研究室。建物の外装は昔のままなのに、内側はすっかり新しく改装されていた。あれ〜、こんなふうになったんだ〜と思いつつ研究室まで行ってみると、いました!パソコンに向かう後ろ姿が16年前と変わらず、開いていたドアをノックしながら、「サム?」と声をかける。振り返ったサムに「ハチコです、覚えていますか?」と言うと、「もちろん覚えているよ!」
 「子供たちを紹介します」と一人一人中に招きいれると、4人もぞろぞろと入ってきたことに、先生は愉快そうに驚いていた。そして16年前はまだ赤ちゃんだったエミが、こんなに大きくなったことに、目をパチクリさせておられた。 先生は、後ろ姿は変わっておられなかったけれど、でもやっぱり年を取ったなぁという感じ。お元気で研究を続けつつ、長生きして欲しいと心から思った。別れ際、先生は「私たちが共著で出した論文は、今でも引用され続けているよ」とニッコリおっしゃられた。そう、私の博士論文をもとにして出した私の唯一の出版論文。先生もご自分の代表的な論文の一つに数えてくださっている。大学院卒業とともに家庭に入ってしまった私だけど、私がプリンストンで過ごした4年間は、アカデミアにとっても無駄ではなかったことが嬉しい。
 心理学科の次は、ヴィジュアルアート・プログラムの建物へ。ここではぼぼるパパが在学中に数々の絵や焼き物や版画を作り出した。建物の様相は随分変わっていたけれど、焼き物や版画の部屋は変わっていなかった。パパが焼き物の授業を取っていた時、当時在学中のブルック・シールズがクラスメートにいたんだよね。たぶんそれが、ぼぼるパパにとっての一番のプリンストンの思い出? (笑)
 その後は車で、結婚後の私たちが住んでいた大学院生寮や、エミが生まれた病院、私とぼぼるパパが初めて出会ったプリンストンジャンクション駅などを見てまわった。当時の住所なんてすっかり忘れていたのに、近くまできたら突然「220C King St.」と思い出したので自分でもびっくり。記憶って面白い。
 さすがに暑さでみんなバテて来たので、モーテルにチェックイン。それから、私たち(特にぼぼるパパ)の恩師であり、地球温暖化の研究などで世界的に著名な気象学者、真鍋淑郎先生ご夫妻に連絡をしてみる。いきなり「今プリンストンに来ているのですが」とぶしつけな電話をしたにもかかわらず、「今夜は予定が入っていないから、一緒に食事をしましょう」とおっしゃってくださった。

 …と書いていたら、そろそろ出発準備の時間になったので、続きはまた後で。

 今日は、NY。夜はブロードウェイでミュージカルを観る。

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