ミルトスの木かげで

旧はちことぼぼるの日記

God Bless you!!

まことのいのちを得るために…
……so that they may TAKE HOLD OF THE LIFE THAT IS TRULY LIFE.
(第一テモテ6章18節 写真はミルトスの花)

性格と霊的形成(3)NT

 なんと前回から一ヶ月以上間が空いてしまいました。ごめんなさい!
 私の教会の霊的形成パスターがブログに連載していた「性格タイプごとに霊的形成へのアプローチを考える」、NF, SJに続き、今回はNTを取り上げます。

 その前に、ちょっと復習をしましょう。MBTIという性格分析指標は、①外向 か内向か(EかIか)、②感覚か直観か(SかN)か、③思考か感情か (TかFか)④判断的態度か知覚的態度か(JかPか)という、4つの分野、領域について各人がどのような指向をもっているかによって性格を分類しようとするものです。それぞれの指標については、こちらのサイトに分かりやすく説明したものがあります。(MBTI入門 簡易版ですが、ここで自分の性格タイプも判定できます。)
 これらを組み合わせると、全部で16種類の性格タイプの分類ができるわけですが、今回パスターCaseyが用いているのはKeirsey式という、MBTIを少し応用したもので、16分類する前に、NF、SJ、NT, SPの四つに大きく分類します。それによると、NFは理想主義気質、SJは保護者気質、NTは合理主義気質、そしてSPは職人気質となります。(日本語ではこちらを、英語ではこちらをご参照ください。)
 「Prayer and Temperament(祈りと気質)」の著者、Michael & Norisseyによると、NT気質とは『神学大全』を著した聖トマス・アクィナスのタイプだそうです。つまり、いわゆる「学者タイプ」。考え深く、合理的で理性的で分析的。じっくり考えて世の中の複雑なシステムを解き明かすことを好み、問題をあらゆる方面から分析し、実利的な解決策を導きだそうとします。往々にして独立心旺盛、意志が強く(頑固なことも)、論理的で、創意工夫に富みます。自分で考えてから納得したいタイプなので、様々な考えに対して懐疑的でもあります。

 時に、考えるところで止まってしまい、なかなか行動を起こせないこともあります。知的であることが多いため、プライドが高い傾向も。NTは物事のプロセスをよく理解しますが、自分の思考を邪魔されることを好みません。

 NTタイプが神様との関係を深めるには、例えば次のようなこと考えてみるといいでしょう。

1. 聖書の中の概念や、神様のご性質の一つの側面などを選び、祈りをもってじっくりと思いを巡らす: 例えば、「恵み」「聖さ」「正義」「主権」といった概念について、それぞれの概念がどのように異なる側面を持つのか、互いにどのように関連するのかなど、一つずつ、じっくり思索してみましょう。

2. 知的な刺激を与えてくれる信仰書を日頃から読むようにする:神様は、あなたに知性を用いたいという深い願いを与えてくださり、それを可能にするための最善の方法も備えてくださいました。ティム・ケラー、N.T. ライト、ダラス・ウィラードといった人たちの著作は、あなたが神に思いを向け、神について深く理解するのを助けてくれるでしょう。さらに、その思索のプロセスを通して神はあなたを変えてくださるでしょう。

3. 霊的修練として、継続的、積極的に奉仕する:NTタイプは往々にして、自分の欠点を見極め、それを克服するためのプランを立てるのが得意ですが、そのせいで神の恵みにあまり頼らなくなってしまうこともあります。しかしNTのこういった几帳面な性格は、定期的な奉仕を自分のスケジュールの中に組み込むことで、神について頭で理解して終わりになるのでなく、それを日々の生活に生かす機会とするのに役立つでしょう。自分が属す地方自治体や教会などでのボランティアの機会を探し、奉仕活動を通して頭で学んだことを生活に適用させてみてはどうでしょうか。

4. あなたの思考重視の傾向を緩和するために、「霊的ディレクター」を見つける:行動に移すことなしに頭の中で考えるだけなのが危険であるように、熟考しながらもその思考が私たちの心や動機を変えることがないなら、霊的健康にとってそれも危険なものとなります。神様があなたの頭の中にさまざまな考えを与えてくださるのは、それによってあなたの日々の生き方が変えられるためです。熟練した霊的ディレクターは、思考を頭の中だけで終わらせることなく、実際の日々の生き方を変えるものとするために、あなたを導いてくれます。祈りや直感(「NT」の「N」は直感--iNtuition--のNですから!)を通して神があなたに与えてくださった考えが、あなたをどのように形作り、キリストに似た者へと変え得るのか、霊的ディレクターはそれを知るのを助けてくれます。


 (「霊的(スピリチュアル)ディレクター」というのは、アメリカの教会でもまだそれほど広く知られた概念ではないような気がしますが、日本ではいっそう知られていないかもしれないですね。ちょっと検索してみると、何だか怪しげなサイトもヒットしたり… あえて言えば、メンターのようなものだと思っていいかと思います。私のスピリチュアル・ディレクター(このブログ記事の元記事を書いているパスター)によると、厳密にはメンターとも違うらしいのですが… カウンセラーでもなく、メンターのような教えたり指導したりしてくれる人でもなく、訓練してくれるコーチでもなく、本人が気づきを得るのを助けてくれるような人らしいです。)

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