ミルトスの木かげで

旧はちことぼぼるの日記

God Bless you!!

まことのいのちを得るために…
……so that they may TAKE HOLD OF THE LIFE THAT IS TRULY LIFE.
(第一テモテ6章18節 写真はミルトスの花)

MEMO:ビデオ

大阪府熊取町にある京都大学原子炉実験所。ここに脱原発の立場から活動を続けている”異端”の研究者たちがいる。原子力はわが国の総発電電力量の3割を供給するまでになったが、反面、去年の中越沖地震柏崎刈羽原発が「想定」を上回る激しい揺れで被災するなど、技術的な課題を完全には克服出来ていない。番組では、国策である原子力推進に異を唱え、原子力の抱えるリスクについて長年、警告を発し続けてきた彼らの姿を追う。その言葉はエネルギーの大量消費を享受する私たち国民一人ひとりへの問いかけでもある。

 このビデオは、2年前のものらしい。今中哲二さん、小出裕章さんほか、熊取六人衆と呼ばれる方たち。今回初めて知った。

「その言葉はエネルギーの大量消費を享受する私たち国民一人ひとりへの問いかけでもある。」ここしばらく、私もまさにその問いかけを自分自身にしている。
 こういう状況になってから「原発反対!」を訴えるのは簡単だけれど、これまでエネルギー問題についてたいした関心も示さずに、エネルギーの大量消費の恩恵を当たり前のように受けていた自分を思ったとき、自分の無知さ、意識の低さに、恥ずかしくなった。「太陽エネルギー」はウルトラマンのコマーシャル程度にしか考えていなかった。

 イリノイ州にも原発がいくつもある。いちばん近いもので、うちから100キロくらいだろうか。イリノイ州は、州の電力の半分以上を原発に頼っているそうで、全米の州の中でも原発依存率がいちばん高いらしい。でも、こんなに危険なものに依存したくない。そういう話をアメリカ人のクリスチャンの友人にチラッとしたら、彼女は、「ひどい話よね! 政府の言うことなんてあてにならないから! 政府が安全だと言ったからといって、信用できないわよね!」とものすごい剣幕だった。(政府を信用できないのは、どこの国でも同じなのか…)
 でも、これは政府を責めればいいという問題ではないと思う。「エネルギーの大量消費を享受する私たち国民一人ひとり」が、自分のエネルギーの使い方を考え直すところから始めないと… 自分の家にソーラーパネルの設置を検討してもいいかもしれない。それで自分の家での電力の100%をまかなうのは無理でも、たとえ10%でもまかなえるなら。それを各家がするならば…。日本の場合、原発に依存している電力量が3割ならば、やり方次第で原発を完全廃止することは可能では…?
 調べてみたら、個人で設置するのはやはりかなりコストがかかる。でも、エコへの貢献になるので、アメリカの場合、国が設置料を多少は肩代わりしてくれるらしい。(税金の申告のときに、ソーラーパネルを設置した旨を記載すると、その分いくらか税金が安くなる。)

 春休みにNJに行ったとき、かきごおり先生のお宅へお邪魔した。そのとき、地の管理者となるべく神様に召された人間だったのに、この地を治める代わりに搾取した結果がこれなのかもしれない…という話になった。
 私たちが生きていくのに必要なエネルギーは、無理なく得ることができるようにと神様は備えてくださっていたはずなのに、人間が自分たちの欲や利便に駆られて、「もっとくれろ、もっとくれろ」と求めた結果の一つが原子力発電だったのかもしれない。

 蛭にはふたりの娘がいて、「くれろ、くれろ。」と言う。飽くことを知らないものが、三つある。いや、四つあって、「もう十分だ。」と言わない。 よみと、不妊の胎、水に飽くことを知らない地と、「もう十分だ。」と言わない火。 (箴言30:15、16)
 しかし、満ち足りる心を伴う敬虔こそ、大きな利益を受ける道です。 (第一テモテ6:6)

 今回の地震や津波が私たちの罪のせいで起こったとは思わない。私としては、「堕落」によって地が呪われたせいだとさえ思っていない。地球の45億年の歴史の中で、人間が登場するよりずっと前から、何度も何度も地震や火山の噴火はあったはずだし(だから地上の大陸は現在のような形になった)、それにともなう津波もあったはずだから。でも、原発事故は違う。それを引き起こした直接の原因は津波だったとしても、一度炉が動き出したら自分たちの手では止めようがない、廃炉にしたところで始末のしようがない、というモンスターを造り出し、それに自分たちの生活を頼っていたのは、明らかに私たちの問題。

 放射能の危険レベルが7に引き上げられたというニュースを聞いて、一層この御言葉が心に迫った。

 わたしの名を呼び求めているわたしの民がみずからへりくだり、祈りをささげ、わたしの顔を慕い求め、その悪い道から立ち返るなら、わたしが親しく天から聞いて、彼らの罪を赦し、彼らの地をいやそう。(第二歴代7:14)

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