ミルトスの木かげで

旧はちことぼぼるの日記

God Bless you!!

まことのいのちを得るために…
……so that they may TAKE HOLD OF THE LIFE THAT IS TRULY LIFE.
(第一テモテ6章18節 写真はミルトスの花)

バラク・オバマ氏 大統領選出馬準備

 今日のシカゴ・トリビューン紙の一面は、バラク・オバマ上院議員(民主党)が来年の大統領選に向けて立候補をするための委員会を設立したと発表したニュースで大きく飾られていた。オバマ上院議員はイリノイ州の上院議員なので、シカゴではしばらく前から彼の動向に注目が集まっていた。

 オバマ氏は四十五歳で、政治家としてのキャリアはまだまだ短いが、political phenomenon と言われるほどの圧倒的なカリスマ性と人気を持ち、ヒラリー・クリントン氏(まだ正式に出馬表明はしていないけれど)の一番の対抗馬になると言われている。ヒラリー氏が大統領になれば初の女性大統領、オバマ氏がなれば初の黒人大統領の誕生となるわけで、どちらが代表に選ばれても、民主党としては自信満々で推せる、というところだろうね。
 実際、オバマ氏は確かに魅力的な人物だと感じる。しかも彼は民主党員だけどクリスチャン。彼は大学卒業後にシカゴに来て(彼の生まれと育ちはハワイ)、サウスサイド(シカゴで一番治安の悪い貧困地区)で教会の手伝いをしながら貧困層の人たちが就職するための訓練プログラムをオーガナイズしていたそうだ。その後ハーバードロースクールに進学したが、法学博士になった後、再びシカゴに戻りそこを拠点に活動していた。オバマ氏とその家族はシカゴサウスサイドにあるトリニティユナイテッドチャーチオブクライストという教会(メインライン)のメンバー。オバマ氏がクリスチャンになったのは、シカゴに来てからのことらしい。
 メインラインの教会って、どういうものなのかあまりよく知らないけれど、聖書の神の言葉としての無謬性を、福音主義ほどには強調しないみたい。ちょっとリベラルがかっているというか? (でも、Wikipediaでリストアップされている教会をみたら、ルーテルとか長老派とか改革派とかメソジストとか、バプテストもあった。)オバマ氏に関して言えば、彼は同性同士の結婚には反対だけれど、中絶の合法化には賛成らしい。
 そういうわけで、オバマ氏に対するクリスチャンの評価もさまざまのようだ。いろいろネットサーフをしていたら、興味深いことを知った。昨年12月に、サドルバック教会でリック・ウォレン師がエイズ患者を助け、エイズと戦うためのサミットを開いた時、スピーカーの一人にオバマ氏を招いたそうだ。そうしたら、いわゆる「キリスト教右派」のリーダーたちから侃々諤々の非難が湧き上がった。中絶合法化を奨励するような人が、教会の講壇にたってエイズ撲滅について話をする資格などない、ウォレン師はオバマ氏の招聘を即刻撤回すべし!と。 ところが、それに対して、別のクリスチャンリーダーたち(福音主義者を含む)からは、ウォレン師とオバマ氏を支持するとのオープンレターが出された。筆頭はFaithful Democratsというクリスチャンの民主党支持者の会の会長。他にはあのトニー・カンポロ師が4番めに署名していた。(オープンレターの文面はこちら
 で、ウォレン師はどうしたかというと、そのままオバマ氏を呼んだ。もちろんウォレン師は中絶反対だけれど、今回のサミットはエイズ問題を取り扱うものだから、とのことだったらしい。オバマ氏の他に、共和党の上院議員であり教役者でもあるサム・ブラウンバック氏も招かれ、サミットの最後にウォレン氏はこう言ったらしい。「なぜ私が民主党と共和党のそれぞれから講演者を招いたかわかりますか? 飛ぶためには、両方の翼が必要だからです」うーん、ニクイこと言うね。
 この事件についていくつかの記事を読み、キリスト教「右派」と呼ばれる人たちの反応と、そうでないクリスチャンや一般のメディアの反応をみて、いろいろ思わされるものがあった。本当は今日はそっちの話が書きたかったのだけど、そろそろ子供たちを迎えに行く時間なので、それはまた後日。
 とりあえず参考文献(?)だけメモしておこう。

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