ミルトスの木かげで

旧はちことぼぼるの日記

God Bless you!!

まことのいのちを得るために…
……so that they may TAKE HOLD OF THE LIFE THAT IS TRULY LIFE.
(第一テモテ6章18節 写真はミルトスの花)

贖われた失敗

 今日はケンスケの遠足の日で、パンプキン畑に行った。普段はケンのクラスは午後からなのだけど、遠足の時は朝から出発する。ところが私はこの週末はバタバタしていたせいか、遠足のことをすっかり忘れていた。しかも、今回の遠足は私も引率で一緒に行くことになっていたのに…
 いつものように3人の娘達を学校に送りだし、ホッと一息つきつつ一人の静かな時間を楽しんでいたら、朝8時35分、ケンの学校の先生から電話がかかってきた。「ミセス・ナカムラ、今日、一緒に遠足に行くことになってませんでしたっけ? ケンはそちらにいますか?」「ごめんなさい! 忘れてました!」と叫ぶと、「いいですよ、確認したかっただけですから。こちらはこれから出発しますので。」電話をきった後、自分の失策にしばし呆然。それからまだ寝ていたケンスケをゆり起こし、「ごめんね、今日パンプキン畑に遠足だったのに、お母さんすっかり忘れてた。もうみんな、出発しちゃった」と言うと、ケンはガバッと起き上がり、とても悲しそうな顔をした。「ごめんね。ママのせいで遠足行き損なっちゃったね」ケンを抱きしめながら私が言うと、ケンは、「しょうがないよ、ボクも忘れてたし。ママのこと、赦すよ」と言って、何度もハグをくれた。なんて優しい息子だろう。
 私が落ち込んでいると、着替えたケンがハッとひらめいた顔をしてこう言った。「そうだ! 車でバスを追いかけていったらどう?」 そうか、その手があったね。そこですぐに学校に電話して、目的地の住所を聞く。インディアナ州にある農場で、マップクエストで調べたらうちから40分のところだった。結構遠いうえに、高速を使わないとだめそう。私に初めての道、しかも高速道路を運転できるだろうか… どうしても自信がない。 それで、申し訳ないと思いつつ、夕べは明け方まで仕事をしていてまだ寝ていたぼぼるパパを起こした。半ベソで事情を話すと、パパは一言、「俺が連れていってやるよ」 な、なんて優しい…(涙) それでパパも飛び起き、学校から電話がかかって来た30分後には私たちも出発していた。
 パパは高速をバンバン飛ばしたが、それでも目的地まではやはり40分かかった。到着すると、スクールバスは見当たらない。農場の人に「○×小学校の遠足で来る予定の者ですが、他の人たちは来ていますか?」と聞くと、まだ到着していないとのこと。途中でバスを抜かした覚えはなかったから、バスは一般道を通ってゆっくり来ているのだろうか。とにかく駐車場で待っていると、その後10分くらいしてからついにバス4台も到着。無事ケンのクラスに合流することができた。今日は気温が摂氏3度ほどで真冬並みの寒さだったけれど、みんな元気でパンプキン狩りにいそしんだ。好みのパンプキンを見つけたら、その後はみんなでたき火を囲んでホットドッグを焼き、ピクニック。寒かったけど楽しい遠足だった。ケンスケを連れていってあげることができて良かった…
 バスでみんなと帰ってくる道々、「贖われる」って、こういうことかなと考えていた。自分の失敗ゆえに一度は失ったものだけれど、それがもう一度取り戻される。しかも、私の努力によってではなく、私を愛してくれる人が差し出してくれた「恵み」によって。私の失敗に、一言もゴネず、不平もいわず、すぐに赦してくれたケンスケに感謝。嫌味も叱責の言葉もなく、ただちに助けの手を差し延べてくれたぼぼるパパに感謝。そして、私にはもったいないほどの愛と恵みに満ちた家族を与えてくださった神様に感謝。

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