ミルトスの木かげで

旧はちことぼぼるの日記

God Bless you!!

まことのいのちを得るために…
……so that they may TAKE HOLD OF THE LIFE THAT IS TRULY LIFE.
(第一テモテ6章18節 写真はミルトスの花)

『子どもに愛が伝わる5つの方法』

 が、明日いよいよ入荷するそうだ(発売は8月27日)。担当の編集者さんは、この企画が始まった頃に妊娠され、10月初旬が出産予定日で、明日から産休に入られる。本がちょうどできあがり、安心してお休みできることだろう。本の翻訳とともに、彼女の赤ちゃんのためにも祈ってきた私としては、ダブルの喜びだ。
 思えば、この本を翻訳させていただけたことは、私にとっても感謝なことだった。この本のテーマは、私自身この18年間の育児の中で、意識的に気をつけていたこと、つまり子どもを愛するだけでなく、子どもが愛されているとわかるように愛してあげるということを扱っている。子どもを心から愛していても、それを子どもにうまく伝えることができないでいる親は、案外少なくないかもしれない。また、親の性格や子どもの性格のゆえに、自分では愛を伝えているつもりでも、実際にはうまく伝わっていないこともあるかもしれない。親としては、子どもの経済的ニーズや身体的ニーズを満たすことで手一杯になって、心のニーズまで十分に顧みてあげられないでいることもあるかもしれない。
 たいていの親は心からわが子を愛しているものだが、何らかの問題を抱える子どもの多くは、自分が親から愛されていると「感じていない」のだそうだ。つまり、愛されていないのが問題なのではなく、子ども本人が、親から愛されていると感じていないところに問題がある… ならば、親は、子どもが愛されていると感じられるように愛するすべを、学ぶべきではないだろうか… (愛するということ、特に親から子どもへの愛は、本能的な部分が大きいかもしれないが、それを表現し「伝える」ことは一種のスキルであり、スキルを習得するためには努力が必要なのかもしれない。)
 本書には、私にとっても目からウロコと感じられることが他にもいろいろ書かれていた。自分の子どもに愛を一番効果的に伝える方法を知ることは、同時に、何がその子を一番傷つけることになるのかを知ることにもつながる。たとえば、スキンシップを愛の第一言語とする子ども(スキンシップによって、一番愛されていると感じる子ども)は、しつけのときに体罰を用いると、心が深く傷つくのだそうだ。しつけというと、スパンク(お尻ペンペン)を控えないことと思われることも多いが、子どもの性格もよく考慮に入れないと、親も気づかぬうちに、子どもの心を深く傷つけている可能性もあるのだ。同様に、親と過ごす充実した時間(クオリティ・タイム)を愛の第一言語とする子どもに対しては、しつけのときに、その子を部屋に一人で閉じ込めたりすると、しつけを通り過ぎて害になってしまうこともある。自分の育児を振り返り、かなりドキッとさせられた。
 ほかにも、子どもの学習準備性(レディネス)は、親から十分な愛を受け取って精神的・感情的に安定していることが先立つ、子どもに怒りの感情の表出をコントロールすることを教えるなど、親にとって具体的な助言も満載だ。
 
 すべての親ごさんたち、そして子どもと関わる立場にある方たちにとって、本書が何らかのお役に立つことを願ってやまない。

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