Snowball
私たちがローデスたちとダウンタウンでスペイン料理に舌鼓を打っているあいだ、エミは高校の「スノーボール・キャンプ」というのに3泊4日で出かけていた。スノーボールと言っても雪遊びのキャンプではない。1年生から4年生まで数百人が参加し、スモールグループに分かれて自分たちの私生活についてシェアしたり、男女別に寝泊まりを共にしたりする中で縦横のつながりを築くという目的をもったキャンプである。もともとは薬物依存防止のプログラムの一環だったらしい。公立学校のプログラムなので無宗教であるが、フォーマットとしては例えばCRなどにも通ずるものがあると言える。合宿形式でリーダーの統率のもと、8−9人の性別も年齢も家庭環境も考え方も異なる生徒たちがいろいろな活動を通して健全な連帯感を深めていく。そのような関係の中で、自分の抱える問題を他者に伝えたり、人の話を聞くという基本的なコミュニケーション能力も伸ばしていく。
写真からも想像がつくように、本人はとてもエンジョイしてきた様子。グループにはユダヤ系の子や無神論者の子供もいて、聖書についての議論などもしたらしいが、全然きゅうくつではなかったそうだ。その辺のところは、エミは結構大人なのである。こういうセキュラーな環境でのキャンプはどうかなとも考えるのだが、人が共同体の中で生きる感覚を身につけるということは、それ自体とても聖書的な事だと思うので、決してマイナスにはならないであろう。暮れにはJCFNのECの高校生トラックに参加させる予定なので、そこで彼女が何を学んで来るか、今からとても楽しみだ。