ミルトスの木かげで

旧はちことぼぼるの日記

God Bless you!!

まことのいのちを得るために…
……so that they may TAKE HOLD OF THE LIFE THAT IS TRULY LIFE.
(第一テモテ6章18節 写真はミルトスの花)

ケンスケ、脳について考える

 二日ほど前のことだったか、夜寝る前、ケンスケがおもむろに「脳って、どんな形をしているの? (How does a brain look like?)」と訊いた。私は、「明日になったら脳の絵をみせてあげるよ」と言ったのだが、ケンは今すぐ見たいと言うので、サイエンティフィック・アメリカン社刊行の『The Brain』という本を引っ張り出して、見せてあげた。これは私が院生だった頃に使っていた本で、たくさんの脳の図や写真があって、見ているだけでも楽しい。

 案の定、ケンは目を輝かせてページをめくっていた。「目と脳ってつながっているの?」「おでこのすぐ後ろに脳があるの?」「脳は二つに分かれているの?」「動物にも脳があるの?」などなど、当然字は読めないので、図だけを見ながらいろいろ質問するケン。 そのうち、彼はこう尋ねた。

 「脳は、どうやって考えるの? (How does a brain think?)」

 おおー、それは、随分深遠な質問だよ。思わず助けを求めてぼぼるパパを振り返ったけれど、彼は仕事に没頭している(ふり?)。 こういう時、5歳の子供にどう説明したらいいんでしょう?

 口ごもりつつ、「脳っていうのはねぇ… ニューロンっていう神経細胞がたっくさんつながったネットワークでできていてねぇ… ニューロン同士がつながっている部分をシナプスって言ってねぇ… ニューロンからニューロンへと、シナプスの部分でニューロトランスミッターっていう化学物質を放出することで電気的な信号が伝わるようになっていてねぇ…」と説明してみたけど、ケンスケ、聞いてない。(当たり前)

 さらに次の質問が飛ぶ。「脳は、どうやって大きくなるの?」
 「それはねぇ… 栄養のあるご飯をたくさん食べて、いろんな質問をして、物事をよく考えることかな。」
 するとケン、すかさず、「じゃあ、ま〜やはダメだね?」 私「え? どういうこと?」 ケン「ま〜やは、ご飯の時、考えないで食べてるもん」

 仕事に没頭していたはずのぼぼるパパがブッと吹き出す。私も爆笑。「いや、そういうことじゃないんだけど…」内心、ママはダメだね、考えないで食べてるから、と言われないでよかったと胸をなでおろす。(笑)

 それにしても、我が家から脳科学者が誕生するか!?と一瞬ワクワクしたけど、次の日には『The Brain』はその辺にほったらかされ、もう見向きもされなくなっていた。

 (ところでこの本、今確認してみたら1979年刊行だったから、内容的にはもう相当時代遅れになっているだろうね。数週間前の新聞に、近年の脳科学の研究で、脳が急激に発達する時期は、以前から知られていた幼児期の他に、思春期にも再び訪れ20代前半まで続くことがわかった、みたいな記事があったよ。)

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